Good Service Design Series

Casper


ただモノを売るのではなく、「体験」という新しい価値を提供=サービスデザインしている国内外の企業をピックアップ。 サービスデザインにより、人々のライフスタイルに革命を起こしたポイントをご紹介します。

第1回は、ベットマットレスを中心とした寝具のオンライン直販事業を展開する米国ベンチャー企業「Casper」(キャスパー)。

サービスデザイン:これまでの常識を覆し、利用者に驚きを提供

コストを削減し、リーズナブルな価格を実現

それまでマットレス業界で当たり前であったショールームを廃止し、オンラインのみの販売に加え、「Casper」ではマットレスの固さを1種類に統一。顧客が選択する項目はサイズのみと、利用者が迷うことなく商品を選べるようにしました。ラインナップを絞ったことで製造コストを抑え、価格は500ドル(約5万5000円)~950ドル(約10万円)とリーズナブルに。

気軽に買いやすく、返しやすいシステム

その一方で、100日間のトライアルという仕組みも設け、利用者の求めるモノと違って失敗しても返却可能なようにし、気軽に買いやすく、返しやすいシステムを整えました。

届いたときにあっと驚く体験をデザイン

そして何と言っても驚かせたのが、オンラインで注文したマットレスが冷蔵庫サイズのボックスで届くという体験。高層階や入り口の狭い部屋でも簡単に搬入できる上に、梱包の小ささに利用者が感動し、写真を撮影してSNSで拡散したことでも話題になりました。

デザインポイント:Casperらしいデザイン

シンプルなプロダクト&WEBサイトデザイン

プロダクトのデザイン自体は極力シンプル。グレーの縁取りに囲まれた食パンのよう。

マニュアルはこれだけ。

Casperでカッコ良く、気持ちよく眠る。

Webサイトデザインはシンプルでおしゃれなだけでなく、Casperらしい遊び心があります。 マットレスを購入するという体験を、楽しい、面白いものと印象づけ、若い世代の利用を狙っています。

Casperが届く際に入っているダンボール箱のデザインも爽やかで目を引きます。スターバックスのカップデザインと同じく、利用者のためではなく、まだCasperを知らない人がこれを見て「あれはなに?」と気になるようなデザインになっています。近所にマットレスが届く際、このダンボールを見てCasperを調べることを意図したのでしょう。

ポップな広告デザイン

シンプルなプロダクトとサイトデザインとは反対に、Casperの広告はポップで可愛いらしい。 「One Perfect Mattress」のコンセプトを受け、Casperのマットレスがどんなシチュエーションでも、だれにとっても完璧なマットレスというイラストをシリーズ化しています。そしてテキスト部分の白い長方形の枠と右上のタグがCasperのマットレスを表現しています。

サービスデザインで睡眠業界に新風を吹き込んだCasper。ITテクノロジーも利用し、今後ますますその名を聞くことが多くなるでしょう。